プラナヤマ

プラナヤマクラスの時、先生が言ったこと。

「人はみんな生まれた時は腹式呼吸なのに、頭で考えるようになるに連れて
意識が上に上がって胸式呼吸になってしまう。
子供の頃は腹式呼吸が普通で、動物と同じように
すべてをハラで決められる直感力を持っている。」

たぶんヨガを学び始めた20代の頃にも聞いていたことだと思ったのだけれど
蓮を産んでひとりの人間をよくよく観察するようになって

「なんて見事な腹式呼吸なんだろう!」

と感動したことが何度かあり、そんな経験の後で改めて言葉を聞いたら
本当にそうだ!と妙に腑に落ちた。

バレエをやっていると胸式呼吸になりやすいのだけど
24歳でヨガに出会って呼吸法のことを学んでから腹式呼吸に出会い
割と抵抗なく腹式呼吸に入れるようになった。
(いや、たぶん最初の1週間くらいはできなさすぎてびっくりしたけど
朝から晩までそれだけやってたんだと思う。笑)

ダンスの時の呼吸の仕方もその頃から変えていて、
だから私のバレエは重心が降りていてリラックスしてるから
「コンテっぽいですね。」
って言われるんだと思う。笑

クラスの教え方も、重心がググッとお腹にあるような感覚をベースに教えるから
ちょっとグラウンディングしたバレエクラスになっていて
それがオトナの人には入りやすいんだと思う。

そして、うちでバレエを習っている子どもたちはフロアワークに抵抗なく入れる。
こてこてのバレエをやってる子たちって
なかなか重心を落としてカラダをリリースしてフロアワークに入ることが難しい。
私がそうだった。

これも全部呼吸にあると思う。


プラナヤマは呼吸法だと思っている人が多いけれど
実はそうではない。

エネルギーを操るための練習法。

呼吸は酸素と二酸化炭素の交換だけだと思っているのが現代のサイエンスだけれど
本当はそれ以外にも電氣エネルギーが発生して脳に送られたり
様々な反応が起こっている。

その呼吸によって発生した電氣エネルギーは流れたり、止まったり
あるところに刺激を送ったり、押したり
いろんなことが派生して起こる。


脳に大きなエネルギー刺激が送られるようになると
それまで使っていなかった部分にも電氣刺激が行き
脳が活性化され、能力が拡大する。

その電氣エネルギーが「プラナ」=「氣」

その練習法が「プラナヤマ」
アサナを通してカラダを浄化し、流れをスムーズにし
内観の練習が進んだところで出てくるのが
この「プラナヤマ」

体内のエネルギーを操る練習を通して
脳にエネルギーを送り、そのキャパを広げ、自分本来の能力を開花させ
より楽に生きるための練習法がプラナヤマ。

なんて、私ももちろん始めてヨガに出会った頃は
エネルギーが動いている感覚も今のように細かなラインで感じることは出来ず
ブワッと涙が出るとか、なんだかふわっとした、光が見える、なんだこのパンチみたいなチカラは!
くらいしか感じられなかった。

数年練習するうちに、
だんだんとどう動かしたらエネルギーがどう動くかが体験としてわかって来て
アサナの中に自分なりにその日の陰陽に合わせて
必要なプラナヤマを取り入れて調整できるようになった。

そしてやっと昨年、今の先生に出会い「持続可能な」練習法を始めたことで
細かいエネルギーの「ライン」でプラナの流れを感じられるようになり
プラナヤマがより身近になった。
エネルギーのキャッチボールで遊んでいるような感じ。

例えばカパラバティの時、エネルギーは松果体に上がってくるのだけれど
同じ松果体に上がるにもバンダ(締め付けること)をかける場所によって
脳の前側を通る時と後ろから来る時があったり
「そうか、ここから来たか!」「こういう質感できたか!」
と驚くことも多い。笑

ナーディシュッディーという左右の鼻の呼吸を分ける呼吸法でも
どちらから吸った時にどちらの脳にエネルギーが入っていくか、
吐くときに脳のどこからエネルギーがリリースされているか
どんなラインで上がっていくか、降りていくか、
クリアに見えるようになって来る。

練習法によってその効果は様々。

昨年からやっているこのプラナヤマの練習法は初心者の人にとっても
すごく効果が高いので、breathing art.でのクラスにも取り入れているのだけれど
やっぱり効果は高く、さっそく人生が変わっちゃった人もいる。

もっとプラナヤマだけの練習会もやっていきたいなぁと思っている。
(ちなみに今受けているクラスは30分のウォームアップと1時間プラナヤマのみ。)

私は先祖代々ヨガの家系な訳でもないし、達人でもないし、インド人でもないし
プラナヤマ教えるなんて、そんな大層なこと!
なんてつい遠慮したくなるけれど。

プラナと仲良くなるって
新しいあたりまえの一つですから。


写真は先日参加した free art studio.
2時間場所を解放してあるのでそれぞれ好きなクリエーションに勤しむという場所。
私たちはマンダラアートから入ったけれど、蓮に破壊されること4回。
諦めかけたけど、
最後の最後で蓮が「石をバケツの水で洗う」という自分の仕事を発見し
独立してくれたので、最後の5分で勢いで完成。


今朝起きたら、自分の呼吸が見事な腹式呼吸になっていて安心した朝。

0コメント

  • 1000 / 1000